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・イーヴルの掃討を仕事とする青年、
レイク・ランドヴェリー |
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・このように黒い翼を持っているのがイーヴル
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・レイク(一番下)の前に突如現れたヴェーネ(下)
とエンデ(上) ここからすべてが始まる |
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・イベントシーンでは残酷な描写もある
苦手な人は注意 |
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・ディクショナリーではストーリーに関する
情報の確認ができる |
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・戦闘はバーの中にあるアイコンが
画面左端まで来ると行動可能になるシステム |
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・場に溜められたエレメントの力は
戦闘を大きく左右する |
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・スフィアの組み合わせ方は
バトルにおいて非常に重要である |
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・メニュー画面からHPなどの補給ができる
サプリメントシステム |
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・アイテムに全体回復などの付加効果を与える
エクステンドシステム |
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・エネミーデータは戦略を練る上で参考になる |
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・時々語られる意味深長な言葉、その意味とは…? |
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始まりを否定せよ。
始まりの在らざる事を知れ。
終わりを見据えよ。
終わりの在る事を知れ。
その意義。終わりから終わりへと。
それはまるで"彼"の見る夢の様に。
そして願わくば、
この愛が此処に在らざる子供達に届かんことを。
−オープニングデモンストレーションより−
現在は公開停止となっているSACRED BLUEやSTARDUST BLUEで知られる
天ぷら氏が製作した、最終作となるRPG。
ある日、レイクは森に巣食っているイーヴルを駆除して欲しいという依頼を受けて
森へと出かけたが、その奥で謎の少年エンデと遭遇する。
凶悪なモンスター、イルムガルトを召喚しレイクを殺そうとするエンデ。
そこに、ヴェーネという名の女性が現れる。
彼女は白い翼とともに強力な力を発生させ、エンデを跳ね除けるが、
その力の代償からかヴェーネは気を失う。
レイクは気絶した彼女を背負って医者ランゲルのところへ連れて行き、
そこで彼女は意識を取り戻す。しかし、彼女の記憶はなくなっていた。
レイクはヴェーネの記憶を取り戻させるために、彼女と旅に出ることを決意する。
この旅が、これから起こりゆくこの世界の総てを巻き込んだ
長大な物語の始まりとなることも知らずに…。
このゲームの特徴の一つは重厚長大なストーリーである。
長大なストーリーは序章と4つの章に大きく分かれ、
これより細かい区分として数十に区切られたエピソードという単位が存在する。
RPGという形ではありながらも、イベントシーンが長く、
イベントが始まってから終わるまで、
途中ボス戦を挟んで1時間以上かかるということもある。
そのため、プレイするときはある程度まとまった時間が取れるときに、
じっくりとプレイすることをお勧めする。
ストーリーは長いだけでなく深みもある。
序盤には沢山の伏線が仕組まれ、プレイヤーに幾つもの謎を与える。
それらの謎は、ストーリーの進行につれ解き明かされていく。
意味深長な台詞が、そんな深みのあるストーリーを象徴している。
ストーリーは複雑で分かりにくいが、
その分仕掛けられた伏線や意味深な言葉の意味が理解できたときには
ちょっとした爽快感が味わえるかもしれない。
また、こういった複雑なストーリーの理解を助けるものとして
ディクショナリーが用意されている。
ディクショナリーからは、さまざまな形でストーリーの展開を把握できるので、
是非とも活用してほしい。
イベントシーンでは一枚絵がふんだんに利用されているのも特徴的だ。
ゲームの雰囲気に合った落ち着いた感じの美しいタッチは
イベントの進行をより盛り上げる効果がある。
ただし、ストーリー中はグロテスクな表現などもあるので
そういったものが苦手だという人は注意してほしい。
ストーリーはダークな要素が強い。
全体に漂う絶望感。破壊に快楽を感じる者達。
世界に渦巻く陰謀。生命を否定する者達。
万人受けするとは言い難いが、質そのものはかなり高く、
このゲームの大きな魅力の一つとなっている。
このゲームのもう一つの特徴は、ハイレベルな戦闘である。
ターン経過にはアクティブタイムの要素が取り入れてられている。
敏捷性などに応じて行動までの待ち時間を示すアイコンが右から左へ移動する。
左端まで来るとそのユニットにターンが回ってくる。
そして行動を選択すると、それが即座に実行され、
ユニットは行動の種類に応じて一定の待ち時間を与えられる。
以上がターン経過の仕組みだ。
なお、コマンド選択中は時間は全く経過しないので
その場に適した行動をゆっくりと考えてコマンドを選択できる。
戦闘において非常に重要な要素がFE(Field Elementの略)である。
属性攻撃が発動されるたびに、場にその属性の力が溜められる。
こうして場に残った属性を利用して強力な攻撃を発動する、
これがFEの概念だ。
敵の攻撃でも味方の攻撃でもFEは変化し、
敵もFEを使って強力な攻撃を繰り出す。
FEをめぐる駆け引きは戦闘において重要なポイントとなる。
また、装備も戦闘の行方を大きく左右する。
装備は武器と、服や鎧に相当するフレーム、
そしてあらゆる効果を持った装飾品に相当するスフィアの三つである。
スフィアはフレームに複数個つける形で装備し、
従来の装備体系より幅広いパターンの装備の仕方ができる。
スフィアはその場その場に応じて必要なものを選び、
常にその場に適した組み合わせにするようにしたい。
ちなみに、スフィアの中には魔法を発動するためのスフィアもあり、
魔法はそれを装備することで初めて使える。あらかじめ覚えておこう。
この他にもHPやTPを補給するサプリメントシステム、
回復アイテムの効果を強化するエクステンドシステムなどが存在する。
ここではそういう機能があるということを説明するだけに留めるが、
どういう機能かを是非ともアーカイブに付属されているマニュアルで確認して欲しい。
敵は一筋縄で倒せるような相手ではない。
敵はさまざまな手でプレイヤーを苦しめることだろう。
戦闘中はエネミーデータという機能を利用でき、
これで敵のステータスや弱点などが把握できるようになっている。
しっかりとした戦術を立て、アイテムエクステンドなども
最大限に活用して、強敵との戦闘で勝利をものにしよう。
複雑で重厚長大なストーリーとハイレベルなバトル、
そこからは作者のこだわりが垣間見える。
このようなこだわりが感じられる作品は
利益を追求しないフリーゲームでないとなかなか見られないであろう。
市販のゲームを凌駕するとすら言われる完成度の高い作品、
まとまった時間と興味がある方は是非ともプレイして欲しい。
(Reviewer alteration) |